相馬ポニー牧場のこれまでと現状

1981

ポニー牧場開設

相馬ポニー牧場は、蓼科ポニー牧場に続く財団法人(当時)ハーモニィセンターの常設の牧場として、1981年、福島県相馬郡鹿島町(現在の南相馬市鹿島区)の約29,000㎡の敷地を取得して開設されました。以降、約15年にわたる牧場留学生の受け入れやキャンプの場など、ハーモニィセンターの様々な活動の拠点として、数多くの子どもたちの笑顔と、汗と涙を産みだしてきました。
 
 相馬ポニー牧場は、典型的な「日本の田舎」に所在します。緑の山々に囲まれた、小さなこの牧場にはいつも歌が響き、日本の美しい四季の中で、ポニーと子どもたちが思い思いの日々を過ごすことができる素敵な場所として、いつもそこにありました。

2011

東日本大震災

2011年3月11日、忘れもしない東日本大震災が発生しました。相馬ポニー牧場は福島第一原発から約35キロメートルほどのところに所在しており、避難指示区域にはなりませんでしたので、震災直後には被災地域の住民が飼育していたいわゆる「被災馬」やペットを預かるNPO法人などに施設を提供するとともに、復旧活動のボランティアの宿泊場所や、ハーモニィセンター自身が実施する東北支援活動の拠点としても活用されてきました。
 
一方で、牧場でのキャンプ等の通常の事業活動の再開は困難なまま現在に至っています。一時、地域の除染土の仮置き場として旧放牧場のあたりの敷地を貸与していたこともありましたが、2022年に除染土が撤去されて現状復帰が行われ、現在は元の草地が広がっています。

あたろうによる草刈り等の維持管理

現在、元牧場長であり、ハーモニィセンターの理事でもある「あたろう」が定期的に草刈り等の維持管理をしていますが、限られた人手での管理はやはり限界があります。建物の老朽化、というよりも崩壊が進んでおり、食堂および馬房以外の建物については現状では使用が困難であったり、取り壊しが必要であったりする状況です。人が常駐していないことのリスクも考慮しなければなりません。
 

2023

牧場の閉鎖と土地の利活用検討
クロージング・イベントの開催

 そういった状況の中で、2023年秋、公益財団法人ハーモニィセンターとして、相馬ボニー牧場の将来的な閉鎖と、今後の牧場の土地の利活用方法や危険な建物の解体等の方策、ハーモニィセンターらしいクロージング・イベントの開催を検討するためのプロジェクトチームの立ち上げを決定しましました。
 
 これを受けて結成されたプロジェクトチームにおいて、現在実際に牧場を視察するなどしながら現状を把握し、議論を重ねているところです。今後、このウェブサイトを通じ、相馬ポニー牧場に関する議論の状況などについて可能な限り皆さんにも共有していきたいと思っています。

 
 

現在の牧場の状況、周辺の風景などについて、こちらに掲載しています。
 
相馬ポニー牧場の思い出を写した貴重な写真は こちらです。ぜひ併せてご覧ください。

 
 

HOME | 牧場のこれまでと現状